2018年2月のひとこと


最近読んだ本(『都市と野生の思考』 鷲田清一・山極寿一著 集英社インターナショナル新書)の中に以下のような記述がありました。

山極:
「彼ら(=ゴリラ)には『負ける』という意識がないのです。一方、ニホンザルは勝敗を決めて、弱いほうが引き下がる。勝ったほうがすべてを独占する。これは勝つ論理です。でも、 ゴリラは勝敗を決めない。つまり勝ちをつくらない。みんなでこぞって負けそうなやつを助ける。これは負けない論理なんですね。

鷲田:
「負けない論理と勝つ論理はまったく違うということですね。勝つ論理とは、相手を屈服させて、押しのけて、自分から遠ざけることによって権威の空間をつくる。そうすると人は必然的に離れていく。」

山極:
「勝つ論理は、もう必要ないと思います。求められるのは負けない論理であり、そのゴールは相手と同じ目線に立つことです。だから決して相手を遠ざけたりしない。

※ 下線は引用者が引いたものです。

最近は「コミュニケーション力」の必要性が非常に強調されていますが、「コミュニーション力を身につける」とはいったいどういうことなのでしょうか。それを簡潔に説明するのはとても難しいことですが、敢えて一言で表現するならば、まさに上記のような「ゴリラのやり方を身につける」ことだと思います。

人として、そして特に大人として、ゴリラのやり方をぜひとも見習いたいものです。


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