2020年4月のひとこと


(前略) 以上のことからもわかるようにさまざまな非認知スキルの中でも、特に注目すべきは「学級会などの話し合いの活動で、自分とは異なる意見や少数意見のよさを生かしたり、折り合いをつけたりして話し合い、意見をまとめている」という能力だろう。美術教育や音楽教育の素晴らしさも、たしかにあるが、演劇教育が得意とするのはこの分野だ。私はよく、小学校の先生方には「声の小さい子は、無理して大きな声を出させなくていいですよ」と指導する。声の小さい子は「声の小さい子」という役をやらせれば一番うまいからだ。このように、どんな子どもにでも居場所を作り役割を分担できることが、演劇教育の最大の利点だと私は考えてきた。 (後略)

引用:「22世紀を見る君たちへ」 平田オリザ著 講談社現代新書  2020年3月

我々教員は、声の小さな子がいると、声を大きく出させるためにはどうしたらいいのか、というところに焦点を当ててその子に接してしまう傾向があります。そんな我々にとって、「声の小さい子は声の小さい子という役をやらせれば一番うまい」という平田さんの言葉は、生徒の個性を生かすとはどういうことか、ということを改めて考えるきっかけとなりました。

今後も「短所と思えることも見方を変えれば長所になる」という柔軟な考え方を忘れることなく、「生徒一人一人に、それぞれが輝ける場所を提供する」学校であり続けられるよう、一歩一歩着実に努力を重ねていきたいと思います。

 


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