2021年2月のひとこと


「ひとり灯のもとに文をひろげて、見ぬ世の人を友とする」といった吉田兼好、「一日に一五分、決まった時間に読書を」といったルイス・ショアーズ(米国図書館学者、1960(原文は縦書きのため漢数字)年代の国際的指導者の一人)、「卒業後は毎晩一ページ、洋書を読みなさい」と学生に諭した石橋湛山(元首相)の言葉は知識の獲得だけでなく、静かな「自分の時間」を持つことが大事だ、といっているのかもしれません。

「生きるための図書館 ― 一人ひとりのために」 竹内悊 岩波新書 2019年6月

 

前回この場で、自分以外の人と「共感する」ための力を得るには「多くの人と交わることが大切である」ということを書かせていただきましたが、それとは対照的に、竹内氏が述べられているように「自分の時間」を持つこともとても大切だと思います。その点で読書というものは、その瞬間は作者という存在を感じながらも、自分勝手な思索に没頭できるので、「自分の時間」を持つためには、確かに非常に有効な手段だと思います。

まだコロナの収束は見えてきておらず、家で過ごす時間が長くなっていますが、そんな時だからこそ生徒諸君には「自分の時間」をしっかりと持ち、その時間の中で自分というものと真摯に向き合ってもらいたいと思います。


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