2021年8月のひとこと


グローバル化に応えるには、まず多様性を受け入れることが求められる。それ自体は否定されるものではない。

しかしそれは誰もが抗いにくい、誰にも分かり易い「多様性」という言葉を旗にして振り、何でも同調させ呑ませることではないだろう。多様性を受け入れる代償として、自分達が本来、守り、大事にしなければならないものを見失うことでもない。自国や地域社会が固有に受け継いできた文化や伝統を、今の時代には、そぐわない、グローバルマーケットでは計れない、競えないと、安易に捨てることでもない。むしろ逆に、意識して、これまで以上に目をかけるものだ。

大工棟梁は「いかに手間をかけるか」、材木商は「いかに良い在庫を持つか」が彼らにとって、いい仕事の基準である。

森林で日本は蘇る ― 林業の瓦解を食い止めよ
白井裕子 新潮新書 2021年6月

 

上記は「大工棟梁の職能」についての記載から引用したものですが、「グローバル化」に対して我々がどのように向き合えばよいのか、ということを分かり易く語っています。また、「多様性を受け入れるとは、自分の持っている個性を消すことではなく、逆に自立した強い個性を持つことで多様性というものを受け入れることができる」という視点を持つことの大切さを気づかせてくれるものだと思います。

「グローバル化」が進む今だからこそ、学校の教育理念に立ち返り、不易流行の精神を大切にしながら、「生徒一人ひとりの個性をしっかりと育む」、そんな学校であり続けたいと改めて思いました。


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