社会部の活動を紹介(後編)


4月26日「高校生のための東大金曜講座」に行ってきました

駒場にある東大のキャンパスで毎年開催される「高校生のための金曜特別講座」に行ってきました。この日の講義は『正義を実験する—実験政治哲学入門』(教養学部・井上彰准教授)の講義でした。かなり難しい内容であるにもかかわらず、多くの高校生たちが質問をしていましたが、残念ながら本郷の生徒たちは黙ったまま…どんどん質問して知識を獲得していってほしいものです。

次は7月19日に「グローバル化時代の中華世界:多様と流動のエチカ」(教養学部・石井剛教授)の講義を聞きに行く予定です。

4月28日 東京レインボー・プライドを取材してきました

ゴールデンウィーク初日の日曜、社会部では数年ぶりに代々木公園で毎年開催される「Tokyo Rainbow Pride2019」に取材にいきました。TRPは、LGBTQ当事者やそのアライ(サポーター)が行うフェスティバルです。今年は15万人が参加したそうです。

また今年は成蹊高校のK先生が成蹊高校の生徒さんたちと一緒にパレード警備のボランティアに参加されるということで、会場で他校さんの取り組みについてお話を伺うという貴重な経験をさせていただきました。

生徒たちは北欧諸国の大使館や、名だたる大企業のブースを訪ねて取材をさせていただき、各組織による取り組みが進んでいることに感銘を受けたようです。

「左利きの人と同じくらいの割合でLGBTは存在しています。それを知っているだけでたぶんすごく気がラクになると思う。もし当事者の子がいたら、無理にカミングアウトする必要はないし、絶対に世界にはたくさんLGBTがいるので、心配せず普通に勉強とか部活とかしてればいいよ、と伝えたい。」という、成蹊の先生のアドバイスを頂きました。

また本郷の生徒たちは、北欧諸国の取り組みの先進性や、男女差別や障碍者差別も含めてのLGBT差別の取り組みであるという話に、人権大国の哲学を日本も学ぶべきだ、という意見を言う生徒が多くいました。また航空会社やコンサルティング会社などを訪問した生徒たちからは、各企業が会社が多様性を尊重することで、LGBTでない社員も個性を発揮して生き生きと働けるようになった、など、LGBT差別をなくすことで、すべての人にとって居心地のいい組織環境が生まれることを学んだ人が多かったようです。中高生でそういうことを学べる部員の賢さに顧問2人は大変感心いたしました。

5月4日 明治大学で「帝銀事件」のシンポジウムに参加しました

社会部副顧問の石井先生が「明治大学平和教育登戸研究所」の研究者でもある関係で、社会部はシンポジウム終了後も、館長の山田朗教授から直々に質疑応答をしていただく機会に恵まれました。

生田キャンパスは戦時中、日本帝国軍の所有する最も大きい研究所で、この内部では偽札づくりや(敵国の経済を破壊するため偽札を大量生産していたそうです)気球爆弾、強力な無線の発明などが研究されていました。また暗殺用の毒物研究もされていました。

ところで戦後直後に豊島区椎名町で起きた「帝銀事件」では、12人が青酸化合物で毒殺されましたが、この毒が戦時中に731部隊などで使用された青酸化合物ではないかという疑いが生まれました。また犯人の毒を盛るときの手つきから化学実験に慣れた者であるということで、捜査では旧陸軍731部隊の引揚者ではないか、とまで考えられました。ところが証拠の保全の失敗と米軍からの横やりで、捕まった「犯人」(日本画家の平沢貞通さん)は全くこの犯人像とは異なるもので、冤罪の疑いが濃厚なまま死刑判決が出てしまいます。結局平沢さんは死ぬまで無罪を訴え続け、獄中死されました。

山田教授はこの帝銀事件と陸軍登戸研究所の調査研究をずっと続けてこられた方で、緻密な歴史研究の積み上げによって、現在の日米の関係にまで視野が広がっていく、という、学問展開の醍醐味を垣間見るような非常に愉快な一日になりました。

明治大学生田キャンパスの中にある「登戸研究所資料館」は無料で訪問でき、当時の現像室など工夫があって面白いです。ぜひ足を運んでもらいたい場所です。

(文責:社会部顧問)


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