今月の一言
2025年12月のひとこと
11月21日(金)に、毎年恒例のマラソン大会が開催されました。生徒諸君が各自の目標達成のために全力を尽くす姿から、私は大きな刺激をもらいました。そして、「人が全力を尽くそうと努力する姿は美しい」と改めて感じ入りました。
部活動の試合、コンクール、学校行事、検定、小テスト、定期考査、校外模試、そして入学試験など、目標に向かって全力を尽くす機会というものは数多くあります。目標達成のために、自分が蓄えた力を存分に発揮しようとするとき、当然のことながら自分を中心とした思考モードになりますが、一歩立ち止まって考えると、大会、コンクール、各種の試験・検定など、参加者が力を発揮する機会と場所を設定し、運営するためには、運営側の多くの人々の多大な労力が必要とされるという、当たり前の事実に思いを馳せる必要があると思います。
今回のマラソン大会では、保健体育科の先生たちが、実施に向けて何か月も前から準備をし、当日は朝早くから現地で準備を進め、安全を確保しながらスムーズな運営ができるように鋭意努力してくれました。そのほかにも、安全確保のためにコースで監督をしてくれた先生、伴走してくれた先生、駅から会場まで誘導してくれた先生、実験・実習助手の方々、校医と養護の先生、そして運営の手伝いをしてくれた生徒諸君など、生徒と教職員が一丸となって、マラソン大会を運営しました。また、本校の教職員だけでなく、トイレ設置、計時の業者の方々、応援にきて下さった保護者、そして本校のマラソン大会の意義を理解して下さった近隣の皆様など、実に多くの人たちの支えがあって、マラソン大会という舞台が設定されたという事実を銘記しておく必要があります。
努力を積み重ねるのは個人の営為ですが、努力を成果として結実させる過程には、自分以外の多くの人々の汗が流れているということ、そして、人は他者との関係性の中で自己の資質や努力の成果を確認できるということを忘れないようにしたいと思います。