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今月の一言

2022年3月のひとこと

人間関係に関わるさまざまな実体験を経て、人は「自分がこういうことをすれば、相手はこんなふうに感じる」ということを五感を通じて学習します。その過程で想像力が育まれれば、初めてのことや困難に直面したときも、想像力を働かせて解決しようとする姿勢が自然に身につくでしょう。

また言ってはいけないこと、やってはいけないことを経験的に理解し、人を傷つけるような行動に歯止めをかけることもできるようになる。そんなふうに想像力が身につけば、おそらく子どものころに「共感する力」のようなものが芽生えるはずです。相手には相手の考えがある、相手のルールがあるということを理屈ではなく感じ取れる力は、人を幸せにしてくれます。

人間が一人で手に入れられる幸せなど、大したものではありません。でも人の幸せをともに喜び、人の苦しみをちゃんと理解し、寄り添うことのできる人は成熟した大人だし、幸せになれる人だと思います。

子どもが心配 人として大事な三つの力
養老孟子 PHP新書 2022年2月
第二章「日常の幸せを子どもに与えよ」 高橋孝雄×養老孟子

人の幸せを我がものとして喜び、人の苦しみをきちんと理解してその心に寄り添うことができる人は幸せになれる人である、とありますが、私自身もまさにその通りだと感じています。そしてその幸せになるための力、すなわち自分以外の人に「共感する力」を得るためには、人との交流を経て、様々な体験をしなければなりません。その点で、学校という場所は「共感する力」を育むためには最も適切な場所であり、またそうでなければならないと思います。学校の存在理由はたくさんありますが、その中でも特に大切なことは「学校は生徒たちが幸せになるために存在する」ということだと改めて感じました。